Tak Shimosawa


日本にスペイが普及してきた歴史の中で、常に業界をリードしてきたTak Shimosawa。FFF公認インストラクターが伝えたかったスペイキャスティングは「釣り」をする為の実釣派にこそマスターして欲しい「フィッシングキャスト」。その個性溢れる理論を、語る。

 

 

スペイキャスト

私の考えるスペイキャストはフィッシングキャスト。釣りたい場所へとロールのエネルギーでフライを運ぶ。それ以外には何の目的も無いが、少ない力で効率よくフライをプレゼンテーションすることは常にイメージしている。

 

■オーバーヘッドとスペイ

オーバーヘッドキャストはキャスト方向と正反対の空中へと直線的にラインを移動してバックキャストを行う。つまりオーバーヘッドは180度逆方向に伸びるラインのエネルギーを利用してロッドに負荷をかけることができる。これは「180度の原則」と呼ばれる。ラインが水面に接した状態から後方空中へと放出されスタートし前後方向にラインの運動エネルギーを切り替えるキャスティングといえる。 ではスペイキャストはどうだろうか。簡単にいえば、前後に直線的にラインの運動エネルギーを切り替えるオーバーヘッドとは多少異なる。スペイはバックキャストでラインを後方に飛ばすのではなく、ロッドティップでラインを誘導する「スイープ」と呼ばれる方法でラインに遠心力を与えてキャストしたい方向へとライン先端部を水面に接する「アンカー」を置くことで方向付けをして「ロールキャスト」をする。では、これからスペイキャストについて考えてみよう。

 

■ロール

その名のとおり巻くということ。ロッドでグンと直線移動で前にラインを飛ばすことよりも、ロッドのバットエンドを軸にしてロッドティップで一定のテンションをキープしてラインを誘導する。これが巻く=ロール。つまり円運動させるということである。キャスターが意図的に腕力で円運動させるのではなく、軸を作ればロッドティップは否応なく円運動をする。ちょうどコンパスで円を書くのと同じ。コンパスの針が軸で鉛筆芯がロッドティップと考えていただきたい。円運動は遠心力というエネルギーを生み出す。この円運動を停止すればエネルギーはその方向へと解放される。ロッドが停止したらラインがロッドティップを追い越して進もうとするのでループが発生することになる。 

 

■縄跳び

例として縄跳びを考えてみよう。子どものころ、最初は上手く跳ぶことができなかった記憶がある。跳ぼうとするあまりに腕を大きく回し縄を前方に飛ばそうとして地面にドサッと落ちる。上手く跳べるようになると、腕を使うことなく手首を回転させて縄をコントロールできる。これは、手首を円運動させて縄に遠心力を与えてテンションを得るからである。

 

■円運動、遠心力、復元力

縄跳びの原理はキャスティングも同じ。常にラインに遠心力を与えればテンションが得られる。アンカーとロッドティップの間に常にテンションさえあれば、ロッドティップに負荷がかかりロッドが曲がる。曲がったロッドの負荷を開放すれば復元力も同時に得られる。

 

■ループ

ロッドティップにラインテンションがあれば、ロッドを円運動させることによりロッドティップに負荷がかかりロッドが曲がる。その円運動をストップすればラインは遠心力によりロッドティップを追い越そうとし、同時にロッドは復元しようとする。追い越した瞬間にループが生まれる。復元力の速さがラインスピード、復元力の大きさがループの幅となる。

 

■Smooth is best!

水平の円運動=スイープと垂直の円運動=ロールをつなぎ合わせればスムーズにキャストできる。このときはロッドティップは移動を続ける訳だが、ラインの速度を上げることではなくスイープからロールまで一定の速度を維持することが重要である。つまりラインを飛ばすというより常に一定の速度でテンションを維持して誘導し続けると考えたい。

 

誰もが一度は目にしたことがある懐かしのスペイ小僧

言葉では語りきれないスペイをマスターしたインストラクターのキャスティングの秘訣を知りたい方は、一度Tak Shimosawaの門を叩くことを強くおすすめした。数々のエキスパートアングラーの生みの親が伝えたかったキャスティングが何であったのか、そんなことを垣間見ることができるかもしれません。

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